[計算例 1]長方形水槽における自由水面の振動
Nays2dvを使って閉鎖水域(長方形の水槽)の自由水面の挙動のシミュレーションを行う。 ここでは、長方形形状の水槽の水面にコサインカーブの初期擾乱を与えて、その振動の様子を 観察する。
ソルバの選択
iRICの起動画面から、[新しいプロジェクト]を選ぶと表示されるソルバの選択画面で、 [Nays2dv簡単鉛直2次元密度流モデル]を選んで[OK]ボタン押すと、
「無題- iRIC 3.x.xxxx [Nays2dv簡単鉛直2次元密度流モデル]」と書かれた Windowが現れる。
計算格子の作成はNays2dv専用の格子生成ツールを用いる。Fig. 5 のウィンドウで、[格子]→[格子生成アルゴリズムの選択]から現れる、 「格子生成アルゴリズムの選択」ウィンドウ で[Nays2dv用格子生成ツール]を選んで[OK]を押す。
計算格子の作成
Fig. 7 の画面で、[グループ]で[河床形状]を選び。「縦断方向のセル数」を[41]、 「流下方向水路長(m)」を[10]、 「下流端の河床高(m)」を[-1]、「河床勾配」を[0]、 「河床形状」を[擾乱無し]とする。入力が終わったら「水面形」のグループへ 移動する。
Fig. 8 の画面で、「水面形の定義方法」を[平均水深を与えて擾乱を与える]、 「平均水深(m)」を[0.3]、「鉛直方向のノード数」を[21]、水面勾配」を[0]、 「水面擾乱」を [擾乱あり]、「水面擾乱形」を[コサインカーブ]、 「擾乱の波高(m)」を[0.1]、擾乱波数を[0.5]として、最後に[格子生成]ボタンを押す。
すると、Fig. 9 確認ウィンドウが現れるので、[はい(Y)]を押すと格子が生成され、 下図 Fig. 10 が表示される。
計算条件の設定
次に計算条件の設定を行う。メニューバーから「計算条件」→「設定」を選ぶと、 計算条件設定ウィンドウ Fig. 11 が表示される。
密度流の計算ではないので「密度の計算」は[考慮しない]、「温度差による密度」も[考慮しない]、 「差分計算方法」の「流速の移流項」は[CIP法]とする。
次に、「境界条件」 Fig. 12 に移る。閉鎖水路の水面振動なので、「上下流の境界条件」は [上下流閉鎖条件]を選び、「時間と繰り返し計算に関するパラメーター」に移動する。
「時間および繰り返し計算に関するパラメーター」 Fig. 13 図に示したようなパラメータを設定する。なお、 自由水面振動の計算なので、「自由水面の計算」は必ず[計算する]にしておく必要がある。
設定が終わったら[保存して閉じる]を押す。
計算の実行
Fig. 14 の画面で、メニューバーから[計算]→[実行]を選ぶと、Fig. 15 の画面が現れるので、「はい(Y)」を選んで、計算条件を保存しておく。保存はipro形式または、 プロジェクト形式を選択する。
保存が終了すると、Fig. 16 の画面が現れ、計算が始まる。
計算が終了すると、Fig. 17 の画面が現るの[OK]を押す。
計算結果の表示
計算の終了後、Fig. 18 の画面で[計算結果]→[新しい可視化ウィンドウ(2D)を開く]を選ぶことによって、 可視化ウィンドウ Fig. 19 が現れる。
Fig. 19 が現れた段階で、 Fig. 20 に示す[アニメーション]→[開始/停止]を押すことにより 水面の振動アニメーションの開始と停止が可能となる。のアニメーションの開始と停止はツールバーの[開始/停止]ボタンからでも可能である。
このとき、マウスのセンターダイヤを回すことにより、拡大・縮小が可能となっている。
ベクトルの表示
オブジェクトブラウザーで、[ベクトル]を右クリックして、[プロパティ]をクリックすると、 「ベクトル設定」ウィンドウ Fig. 21 が現れる。
Fig. 21 の赤囲の部分の設定をして、[OK]をクリックする。 [アニメーション]→[開始/停止]ボタンで、 Fig. 22 のアニメーションが表示される。
圧力の表示
オブジェクトブラウザーで、Fig. 23 [スカラー][Pressure]に☑チェックを付けて、 ここを右クリックして、[プロパティ]を選ぶと、 「コンター設定」ウィンドウ Fig. 24 が現れる。ここで、赤枠の設定をして[OK]を 押すと Fig. 25 が表示される。
以下、ベクトルと同様にアニメーション表示も出来る。Fig. 26